皆様には、平素より高松信用金庫をご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます。
本年もディスクロージャー誌を作成致しましたので、ご高覧のうえ、当金庫の経営内容にご理解を深めていただければ幸いに存じます。
昨年は、3か年の中期経営計画「支援力の強化と変革への挑戦~たかしんチャレンジ5000~」の3年目であり、長引くコロナ禍で疲弊する地域経済を支えるための「支援力の強化」と、強固な経営基盤を確立するための「持続可能なビジネスモデルの構築」に向けて前進することの2点を大きな目標として、様々な取組みを行ってまいりました。「支援力の強化」につきましては、事業者の課題解決や本業支援に注力し、各種補助金申請のサポートやビジネスマッチング等に積極的に取組むとともに、資金繰り円滑化につきましても柔軟な対応を行ってまいりました。また、「持続可能なビジネスモデルの構築」につきましては、安定した預金・貸出金量の増加、SDGs達成に向けた各種取組み、県内金融機関や地元自治体との連携強化による地域活性化に向けた取組み、業務効率化のためのDX推進等を積極的に行ってまいりました。
こうした中、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業者への資金繰り支援や、課題解決などの伴走型支援、および有価証券の安定的な運用などにより、前期比で増収となりました。
一方で、前期に地域への恩返しとして行ったキャンペーン定期預金「春の恵み」による預金利息の増加や、ベースアップによる人件費の増加、取引先への中長期的な支援継続のために貸倒引当金を積み増しした事などにより経費が前期比で増加した事から、最終的な決算は増収、減益決算となりました。
地域の経済環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響から抜け出しつつあるものの、原油高や物価高騰の影響など先行きは楽観できない状況が続いています。また、少子高齢化、人口減少、人手不足、後継者不足などの構造的な問題も相まって、地域経済の衰退が懸念されています。
信用金庫の基本理念は、「非営利・相互扶助」です。高松信用金庫は、このような厳しい環境の中にある事業者、個人のお客様に対して親身になって寄り添い、「地域が厳しいときこそ信用金庫の出番である」との気概を持ち、資金繰り支援、経営相談等、地域金融の円滑化に強い決意を持って取組んでまいります。
高松信用金庫が地域の皆様にとってなくてはならない存在となるよう、全役職員一丸となり、努力を重ねていく所存です。
今後とも変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
令和6年7月30日