ごあいさつ

 皆様には、平素より高松信用金庫をご愛顧いただき、厚く御礼申し上げます。

 本年もディスクロージャー誌を作成致しましたので、ご高覧のうえ、当金庫の経営内容にご理解を深めていただければ幸いに存じます。

 昨年は、3か年の中期経営計画「支援力の強化と変革への挑戦~たかしんチャレンジ5000~」の2年目であり、長引くコロナ禍で疲弊する地域経済を支えるための「支援力の強化」と、強固な経営基盤を確立するための「持続可能なビジネスモデルの構築」に向けて前進することの2点を大きな目標として、様々な取組みを行ってまいりました。「支援力の強化」につきましては、事業者の課題解決や本業支援に注力し、各種補助金申請のサポートやビジネスマッチング等に積極的に取り組むとともに、資金繰り円滑化につきましても柔軟な対応を行ってまいりました。また、「持続可能なビジネスモデルの構築」につきましては、預金残高5,000億円を達成するとともに、SDGs達成に向けた各種取組み、県内金融機関や地元自治体との連携強化による地域活性化に向けた取組み、業務効率化のためのDX推進等を積極的に行ってまいりました。

 こうした中、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた事業者への資金繰り支援や、課題解決などの伴走型支援、および有価証券の積極的な運用などにより、業績は3期連続の増収増益決算を達成することができました。これもひとえに、地域の皆様のご支援によるものであり、深く感謝申し上げます。

 経済環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により、インバウンドを始めとした消費の回復等、経済活動の活発化による日本経済の持ち直しが期待されるものの、ロシアウクライナ問題を契機とした原油・原材料価格の上昇や、欧米の金融引き締めに端を発した米国の銀行破綻など景気悪化懸念も見受けられる状況となっています。香川県内においても、コロナ禍の影響から抜け出せていない事業者も多く、加えて、原材料価格やエネルギー価格の高騰もあり、当金庫の主要な取引基盤である中小企業の経営環境は厳しさを増しております。

 信用金庫の基本理念は、「非営利・相互扶助」です。高松信用金庫は、このような厳しい環境の中にある事業者、個人のお客様に対して親身になって寄り添い、「地域が厳しいときこそ信用金庫の出番である」との気概を持ち、資金繰り支援、経営相談等、地域金融の円滑化に強い決意を持って取り組んでまいります。

 高松信用金庫が地域の皆様にとってなくてはならない存在となるよう、全役職員一丸となり、努力を重ねていく所存です。

 今後とも変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

令和5年7月
理事長 大橋和夫